電話が鳴ったので、普通に出てみた。
男性、年配、話し方・・・
これがどう考えても、占いをご自分から進んで観てもらおうという感じではないんですよね!
いきなり唐突に、
「占い見てもらえるの?」
「そこはどこ?」
でも、ま、深いこと考えずに、質問には素直にお答えしました。無論ね。
なんか急いでいる感じの口調でしたので、多分この方、来るだろうな、と思い、暖房の設定を全開にして待つこと小1時間・・・階段を昇る音とともに、
「ふーふーへーへー」
???、来たかなと思いドアのほうを見るとドアがゆっくり開き、おひとりのご老人の姿が現れました。(見た目は70歳くらいかな)
一体何が起きるのかな~、この人を鑑定するのか?!、いやっ別にだれかと一緒なのだろう、結構なお年だしきっと何か勘違いしてここに来てしまったに違いない。電話の内容といい、容姿といい、この時点で、わたいの頭の中がはてなマークでいっぱいとなりました。(もっとも鑑定終了時にこれらの理由がわかるのですが・・・)
ストレートに聞いてみたら、先ほどの電話の直後、タクシーに乗ってここまで来られたとか。
ますます訳わかりません。
わけわかりませんが、とにかくやることは1つ。お茶をお出しして、一息ついたところで鑑定開始となりました。
私:「まずは10分、鑑定始めますね。占いがお好きなんですか。」
ご老人:「(首をよこに振りながら)いいやっ!」
私:(ますます訳が分からない)
私:「(手を拝見)やさしい心配りのできる方ですね」
ご老人:「・・・」
私:「まるで、社長さんですね」
ご老人:「3年前まで会社経営をしていたからね」
私:「体を動かすのがお好きですね」
ご老人:「去年までスキーをやっていたが、今はあちこち体にガタがきてしまって・・」
私:「・・・おなか・・・腸の状態はどうですか?」
ご老人:「先日の検査の結果、腸に腫瘍が見つかった。もうだめかな。」
私:「物凄く体は丈夫です。」
・・・と、ここまで来て、やっとこのご老人の意図に気が付きました。
そう、いつお迎えが来るかを知りたいのですね。
どおりで、占いとは縁遠い感じのお客様なわけですよ。
私:「あれ、もしかして寿命をお知りになりたくて来られたんですか?」
ご老人:「(首をかるく縦にふりながら)んっ」
私:「二人分の体力をお持ちです。普通の人より頑丈なので余計きつく感じるんですね。まだまだ先ですよ。」
ご老人:「な~んだ、そうか!もうだめかと思った。」
この時点で、お客様が終了の意志を示されたので鑑定は自動的に終了。鑑定時間5分なり。
その後、帰り支度されるまで、少々会話。
(私から尋ねたわけではありませんが、)なんとお年は89歳でした。ネットでお調べになってこられたとは思えなく、ちょっと引っ掛かったので、ここをどうしてお知りになったのか聞いてみたら、なんでも電話帳でそれらしいのを探して、ここに電話をかけられたらしく・・・
手相通りの、体力あり、バイタリティありの方でした。
最後に、(お迎えは)まだずっと先ですよ、とお伝えし、ご老人はお帰りになられました。
2019-02-25
01:44:57
あとがき
さっするに、色々やって悩んで、最後は神秘的なことで答えを見出そうとされたのだろうか。私は医者ではありませんから医療行為はできませんので、手に書いてあることをそのままお話ししただけですが、妙に納得されて帰って行かれました。
とっても複雑な気持ちとなった鑑定でした。
コメント欄 (お問い合わせはホームメニューから)